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〔宇宙×SDGs〕国連世界宇宙週間によせて 「持続可能な宇宙開発」などをテーマとした非公式の新しいゴール「調和のとれた宇宙をみんなで」を提案!
本校の有志活動「SDGsプロジェクト」のうち社会課題をテーマに活動するチームは、国連世界宇宙週間にあわせて「持続可能な宇宙開発」などをテーマとする“非公式の新しいゴール”、「調和のとれた宇宙をみんなで」を提案します!
同チームは、今年7月に行った「GO TO 宇宙プロジェクト」に参加する「SDGs七夕」企画を実施して以降、「持続可能な宇宙開発」のあり方などの研究を展開しています。
現在、人工衛星などの機器を通じた宇宙開発は、スマートフォンをはじめ私たちの生活に多大な利便性もたらしたり、気候変動や水循環などの地球環境の観測などで活躍したりしていますが、運用が終了するなどして放置されたままの人工衛星や部品類などの「スペース・デブリ(宇宙ゴミ)」が問題となっています。また、近年では宇宙を舞台にした軍事開発や「宇宙安全保障」が新たな国際問題となることへの懸念も高まっています。その一方では、宇宙空間でのエネルギー開発に向けた研究や惑星探査のほか宇宙旅行などへの期待が近年高まりをみせるなど、「宇宙開発」を取り巻く環境変化はめまぐるしさを増しており、同時に宇宙領域をめぐる諸課題も徐々に表面化してきました。
こうした現状をふまえて生徒たちは、現行のSDGsには含まれていない「持続可能な宇宙開発・宇宙利用」をテーマとした「XX番目(エックス番目)」のゴールとして「調和のとれた宇宙をみんなで」を提案することにしました。
一部のWebサイトなどにみられる「18番目のゴール」ではなく「XX番目のゴール」と表現したのは、「SDGsはあくまでも17のゴールで完成しており、その17のゴールが相互に連関しながら世界の課題解決をめざしているものである」ことを生徒たちが重視したことによります。
SDGsが「Global Goals」であるならば、「XX番目のゴール」は「Universal Goal」と表現してもよいかもしれません。
この新しいゴール「調和のとれた宇宙をみんなで」には、かけがえのない地球という惑星の課題を、宇宙との関わりというスケールで捉え、宇宙開発、宇宙と地球の関係性、宇宙を利用する国家間の関係性などが、持続可能なものとなるようにとの願いが込められています。
「調和のとれた宇宙をみんなで」のゴールアイコンも制作!
生徒たちは、“新しいゴール”「調和のとれた宇宙をみんなで」の提案に合わせて、SDGsにあるようなアイコンの制作にも臨みました。
SDGsのゴールアイコンを手掛けたデザイナー、ヤーコブ=トロールベック氏のインタビュー記事などを参考にしつつ、自分たちが何を発信しアイコンを見た人に何を伝えたいのか、どうコミュニケーションを取りたいのかを意識し、広告デザイン会社の担当者を交えながらおよそ1か月かけて完成したアイコンが次に紹介しているものになります。英語版(HARMONIZE SPACE)も考案し、同時にそれぞれのカラー反転バージョンも制作しました。
※このアイコンは、光ヶ丘女子高等学校の生徒たちが「持続可能な宇宙開発・宇宙利用」について探究する教育活動のなかで考案して提案したものです。そのため、国際連合ならびに国連機関による公式なアイコンではありません。
※無断でのアイコンの加工・改変等はご遠慮ください。転載・引用される際は、出典・制作者の明記[光ヶ丘女子高等学校SDGsプロジェクト]もしくは当ページへのリンクをお願いいたします。
プレゼン動画も公開!
ここまでにまとめたようなこれまでの活動と今後の展望とを、生徒たちがおよそ5分間のプレゼン動画にまとめました。
下の画像をクリックするとYouTubeチャンネルへとジャンプしますので、ぜひご視聴ください!
「ターゲット」制作へのチャレンジへ!
現在、SDGsにあるような「ゴール」の下におかれた具体的な目標である「ターゲット」の制作へ向けて始動しています!
昨年度「169ターゲットアイコン日本版制作」に挑戦し見事に全ターゲットアイコンの日本版を提案した上級生の経験を受け継ぎつつ、1年生が中心となってチャレンジを開始しました。もちろん、「ターゲットアイコン」の制作も視野に入れています!
生徒たちはSDGs達成へ挑む活動を通して、時代の最先端をゆく宇宙科学と私たちの日常のくらしとの関わりを「サステナビリティ(持続可能性)」を意識しながら探究する視点と姿勢を深めていっています。
「光ヶ丘×SDGs」の取り組みは、学年を超えて学びと挑戦の成果が受け継がれながら発展してゆきます。今後の展開にどうぞご期待ください!
【国連世界宇宙週間】毎年10月4日~10日
国連世界宇宙週間(World Space Week)とは、宇宙科学技術が人類の発展に貢献してきたことを世界的に祝い、宇宙への関心を高めることで、宇宙空間の探査と平和的利用についての国際協力を促進しようと、1999年の国連決議で定められた国際週間です。
冷戦期の1957年10月4日、世界初の人工衛星「スプートニク1号」が、ソ連によって打ち上げられたことを契機に米ソの宇宙開発競争は激しさを増していきます。スプートニクの打ち上げから10年後の1967年10月10日には、宇宙空間とその利用に関する「宇宙条約」が発効しました。同条約では天体や宇宙空間の領有を否定し、宇宙の軍事利用の禁止を明記しています。
この間、ガガーリンの人類初の有人宇宙飛行(1961年)、アポロ11号の人類初の月面着陸(1969年)などがありました。
こうした経緯を背景に、1999年に国連が制定したのが「世界宇宙週間」です。期間は、毎年10月4日から10月10日までの1週間とされています。
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