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【校長だより】6月の聖人 洗礼者聖ヨハネとメタノイア( 回心)

お知らせ

 

今回はキリスト教に関するお話です。


キリスト教の暦によれば、6月はカトリック教会において特別な崇敬を受け世界中の信徒たちによって祝われる祝日が多くありますが、そのなかのひとつである6月24日に祝われる「洗礼者聖ヨハネ」について紹介します。 

 

実はこの洗礼者ヨハネは皆さんにもおなじみの人物です。

 

クリスマスページェントの二幕で登場する神の子イエスを宿したマリアと年老いてから子を授かったエリサベトがともに神をたたえて歌うシーンを覚えていますか。

エリサベトの言葉、「私の胎内の子も喜び踊っています」このエリサベトの胎内で喜び踊った子どもが、実は洗礼者ヨハネなのです。伝統的にイエスの先駆者として新約聖書の中で描かれています。

 


洗礼者ヨハネの使命は、ユダヤの全地方とエルサレムの住民たちに「主の道を整えなさい。その道筋をまっすぐにしなさい。」 

わかりやすく言えば、「悔い改め」による救いの道を知らせることでした。 

 

聖書の中で悔い改め(回心)の意味で使われている「メタノイア」(ギリシャ語)この言葉は、直訳すれば「視座・視点の転換」を意味します。

自分の誤った考えや生き方など自己中心的な視点から人の痛みや苦しみに共感し、また本来あるべき正しい道に視点を移すことで神様に立ち返ること。

 


ある神父様から聞いたことです。

 

「メタノイアを逆さから読んでごらん。アイノタメでしょ。愛のためには、まず自分の回心からだよ。」 

 

正しい道に立ち返るため回心を叫び続けた洗礼者ヨハネの言葉を受け止め、私たちも愛のために、兄弟姉妹の幸せを願い、自分の心をいつも清めながら他者に寄り添う心が持てますように・・・・。