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光ヶ丘リベラルアーツ・カフェ Vol.4(津田硝子)を開催!

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今年度より始めた、SDGsの達成に向けて挑戦をしている企業や団体の担当者さまをお招きして講演やワークショップを行う「SDGs教養講座 光ヶ丘リベラルアーツ・カフェ」のVol.4を開催しました!

 

6月8日(土)のVol.4の講師としてお招きしたのは、名古屋市にあるオフィスビルやホテルなどの業務用ガラスを扱う専門業者「津田硝子株式会社」の代表 津田慎介さんをはじめスタッフのみなさんです。

 

前半の講演では、業務用ガラス業界の課題と津田硝子さんの挑戦についてお話しいただきました。

オフィスビルやホテルなどの大型のガラスを成功する際には、設計の変更や発注のミスなどによって発生するガラスも相当な量に上り、業界では従来そのほとんどが廃棄されてきたといいます。

津田硝子さんは廃棄ガラスからガラス製品へと生まれ変わらせる「マテリアル・リサイクル」のしくみづくりに向けて挑戦している最中で、その取り組みについてご紹介いただきました。

 

後半のワークショップは、実際の施工現場で端材として出た鏡をつかったコースターづくりにチャレンジ。

鏡の裏面に下絵を描いてエッチング技術で削っていき、オリジナルイラストがあしらわれたミラーコースターを制作しました。

前回のVol.3(加山興業さん)に引き続き、一見「困りもの」の産業廃棄物をキラキラしたアイテムへと変身させる“斜め上の発想”「アップサイクル」を体験的に学ぶことができました。

 

なお、今回の「SDGsメニュー」は、ワタミさんが手がける「美幌グラスフェッドアイス」です。

ガラスの「glass」と一字違いの「grass(牧草)」に着想を得ました。

光ヶ丘とワタミさんは、これまで開催されてきた「SDGs AICHI EXPO」で毎年出展者として顔を合わせる中で交流を深め、昨秋のイベント時にESDクラブの生徒にこの特別なアイスについてご紹介いただいたご縁があります。

 

グラスフェッドとは、「牧草飼育」をさし、牛を牧草で育てることをいいます。
酪農と聞くと、牛が広大な大地で自由に牧草を食みゆったりと過ごす様子を一番にイメージされるかもしれませんが、実はこうした放牧型グラスフェッド酪農は、日本では全体の約0.2%しか行われておらず、 ほとんどの牛は牛舎で一生を過ごし、コーンや大豆などの穀物飼料で飼育されているのが実状です。
グラスフェッドの牛からとれるミルクは、栄養価も高く、生乳本来の味が楽しめるとされ、参加した生徒からも大好評の感想が寄せられました。

 

 

■光ヶ丘リベラルアーツ・カフェ Vol.4 ポスター

SDGs教養講座ポスター_04_津田硝子

 

(参加者アンケートへの回答より)

・ガラスは溶かしてまた再利用しているイメージがあったがそうではなく、割れにくいように膜をはるなどしてしまい再利用できないと知った。怪我をしないための膜ではあるが長い目で見れば自分たちの首を絞めているように感じました。

・建設用の大きいガラスは私にとってあまり身近なものではなかったのでどうSDGsに関わっているのか知れてすごくためになりました。

・ガラスについてあまり知らなかったけれど、埋め立て場所がなくなるほどたくさんのガラスや鏡が廃棄されてることにとても驚きました。また、それをアクセサリーなどに活用するのはとてもいいアイデアだと思ったし、これからこうやってリサイクルしていくことは大切だなと感じました。

・廃ガラスを使ったコースターと聞いていたので、てっきりクラッシュしたガラスをアレンジするのかと思いましたが、実際にコースターの材料を見ると傷一つなく、こんなに綺麗なガラスが捨てられてしまうのは残念だなあと思いました。

・今回初参加だったけれど、人生の先輩である大人の方からお話を聞けるのは進路のとても良い参考になりました。また事業でのSDGsの取り組みも知れてよかったです。

・初めての土曜日開催でしたが、来てよかったと思うほど充実した時間になりました。

・いつもの授業ではできないようなことができて楽しかったです。

・カフェで使うものは、スプーンやコーヒー、ミルク、砂糖の袋まで全て環境に配慮されたものばかりで、私は知らないだけで、フェアトレードに配慮された商品がこんなにもたくさんあるのだなぁと驚きました。

 

 

 

  

 

 

 

  

 

 


(今回のイベントにおける<SDGs×リベラルアーツ>の取り組みの一例)

・ガラスの廃棄という社会的課題について学ぶ

・マテリアルリサイクルやアップサイクルの可能性について学ぶ

・フェアトレードコーヒーを通じた学校給食支援と生産者支援

・フェアトレードシュガーの提供

・RSPO(持続可能なパーム油のための円卓会議)認証取得の植物性脂肪油を使用したコーヒーフレッシュの提供

・サトウキビバガス使用のカップでのコーヒー提供

・グラスフェッドアイスの取り組みについての学習

・PEFC認証取得かつ「1box for 2trees」のコピー用紙の使用(※光ヶ丘女子高校で印刷・配布する通常のプリントはすべて同製品を使用)

・昨年度末に廃棄予定だった事務スチール棚を受付カウンターとして活用

・「ジャズの街 岡崎」にちなみ、BGMでのジャズ使用(ジャズ誕生と人種の多様性の関わり)

・当日の二十四節気・七十二候「芒種/蟷螂生[かまきりしょうず]」の掲示と紹介(福祉コースの生徒が制作した折り紙作品の紹介)

・今回のテーマにちなんだアート作品の鑑賞と解説・・・・ピカソ『鏡の前の少女』

 


「リベラルアーツ」とは、世界史的には古代ギリシアやローマの文化を基盤に中世ヨーロッパで体系化された「自由七科」(基礎的な学芸として重視される「文法学」「論理学」「修辞学」を含んだ3学と、「算術」「幾何学」「音楽」「天文学」から成る4科)を指し、現代においては「主体的に自由に生きるための知的探究の学び」などと定義される、文字通りの教科横断型の探究学習です。

 

この「リベラルアーツ・カフェ」では、全校生徒を対象に自由参加型で募集し、ファッション、伝統工芸、リサイクル、インテリア、宇宙開発、観光、食など、百花繚乱のテーマについて、その分野の課題とサステナビリティの構築に向けて挑戦的な取り組みをされているゲストをお呼びして講演やワークショップなどを行います。

多彩なコンテンツと普段の授業や部活動とは“ひと味違う”学びのスタイルで、光ヶ丘の生徒とSDGsとの「タッチポイント」を創出する取り組みを進めていくものです。

また、「カフェ」と銘打つとおり、毎回「SDGsなドリンクやフード」についても紹介し、その試飲や試食なども展開していきます。

 

 

【過去のイベントの様子はこちらから!】

リベラルアーツ・カフェ Vol.1 カンコー学生服[2024年4月25日(木)開催]

リベラルアーツ・カフェ Vol.2 大門のしめ縄[2024年5月23日(木)開催]

リベラルアーツ・カフェ Vol.3 加山興業[2024年5月30日(木)開催]